今日の生け花

ジ-83歳バ-80歳 八十路の二人未だ未だ花の話しを続けよう、、、

晴天に恵まれます

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小さいので姫がついたのか この地方でそんなに呼ばれている

藪椿に比べて花形が小さいが葉は厚みと照りがいい

割合藪陰にひっそりと咲いている 多花性で蕾は次々についている

毎年 晴天の日差しのなかで椿には目白が群がるのだが

近年 小鳥群が少なくなっている

天候の異変によるとよく聞くが 季節ごとに寂しい気がする

 

 

年の初めに万年青(おもと)を

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おもと

万年青は正月に生けたい

毎年立派な万年青が入荷されるのでありがたい

ジ-のお花の仲間には年末年始にかけて万年青をいけるのが

習慣になっている

 

10年20年万年青を生けなれるとそれぞれの人が

自分流の生け方になってくる そしてそれぞれの生け上がりの作品が

独自の魅力を持ち始めてくる 

その人の調べが作品に如実に現れて素晴らしい

 

初めはまねだった 誰しも初めは何も分からないのだからまねから始まる

まねを続ける間にいつしか自分流になる

お花の世界では誰先生の門下は皆その先生の生け方によく似ていると聞く

皆が皆先生のコピ-を学ぶならつまらない

 

生け花はその人らしくその人の個性が表現されて初めて嬉しい

ジ-の仲間に生け花が実に旨い人が居る 嬉しいことだ

だがその人の指導門下生の作品は実に皆よく似ている

惜しいと思う

 

 

 

東京に帰る次男家族 ジ-は椿をいける

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次男が2人の息子を連れ立って帰省したが今朝は旅だつった

何時ものことながら学生の頃から年末に子供たちを迎入れて

正月には早々送り出す

もう何年間同じことを繰り返すことだろう

 

親子でしみじみと心を開いて語り合うことはまれなことになった

現代は忙しい 否忙しすぎるのだ

 

年老いたジ-は その点ゆっくり花を生ける

白い椿 好きな枝を選んで切り取った 広い庭の西日の当たる辺りの椿は

葉がしまり堅い枝 時によっては堅すぎて気持ちに馴染まないこともある

一方西日が当たらない椿は力が抜けてさらっとしている

 

何も椿に限ったことでは無いが 花材としてはためがきき 少々捻っても

折れない枝は扱いやすい

これから椿のシ-ズンでもある 土地柄椿は藪椿を初め花材は豊富なので

この時期は大いに椿を生けたい

 

椿の生け花は葉を一枚ずつ布で磨けば驚くほど艶が出る

ぴかぴかに光り花の色との対比がよくなる 枝もしかり丁寧にためていると

素敵な曲線を表してみせる 枝の線と線を近づけたり離したりしている内に

いつか程よく緊張して味わいのいい形を見せてくれることがある

 

その状態を見いだして作品を仕上げれば

生け花は心いい楽しさを醸し出してくれる

松にカサブランカ更にバラ2輪

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カサブランカバラ2輪

元日 晴れ 空気は凜として冷たい

我が家の墓地にバ-と連れだって参拝

尚 お地蔵様を拝み その足で

神社に参る

予想外にお参りは多かった様子 神前に

コインが積み上げられている

  

家に戻りアトリエにて予定していた花を生ける

年の初めに先祖とお宮を詣でて後の生け花は

清々しい 急ぐこともなし よく生けようとも思わず

ありのままでいいと思うのがことのほかに嬉しい

 

生け花の良さは 無心無欲 何事にも囚われることなしだ

今年は年男の我 83歳 野心なし 無色透明の心境

 

 松を目前に静かに神にそして人様に感謝の思いひたすらです

昨年の秋から年末にかけ「がんの手術」 入院そして

順調に治療が出来  あっという間にコトがはこび

退院 沢山の人さまにご迷惑をかけ 又温情を賜りました

 

静かで穏やかな年柄でありますこと切に祈ります