今日の生け花

ジ-83歳バ-80歳 八十路の二人未だ未だ花の話しを続けよう、、、

慌てない年齢

f:id:kamihusenkun:20200126152416j:plain


f:id:kamihusenkun:20200126151909j:plain

ア-ルストロメリヤとアカシヤ バラとヤツデの実

 

アカシヤが色を見せている 何時でも開きそうだ

又 春がちかずいたようにおもう

昨日K君が電話をかけてきた  

今日H君に電話した

ふたりとも高校の同級生 この年になれば 皆空白の時間にうんざりしてる様子

 

あれほど多感だった過去が嘘のように見える

あの情熱はどこに置き忘れてきたのか 我ながら異空間をみているようだ

だが二人とも面白くその上真摯なタイプである

 

この年齢は不思議に割り切れているようで最終の話はしない

神任せと言うことか

 

春は近くまで来ているようだ

 

基本的に歩くのが健康維持によい

f:id:kamihusenkun:20200126152329j:plain


f:id:kamihusenkun:20200126152352j:plain

店のキ-パ-にバラが廃りかけている 10本ほどもらってきた

生けるには開いていて丁度いい 生け花には開いた花はあまりつかはないが

生けてみると悪くない 葉を全て取り去ればもたもたがなくなり

差し加えたユ-カリの意味が出てくる

 

昨日は酷い雨と風の一日だったが今日は日差しが明るい

妻と歩いたが途中で小雨が降り出してきた 風も強くなり始めたので

引き返した 濡れないため我が家のしたを急いだせいか二人とも

息がせいせいはずんだ 登り坂というより年のせいだ

 

 

春一番が吹いているのか、、、さて

f:id:kamihusenkun:20200126152040j:plain


f:id:kamihusenkun:20200126152018j:plain

気温が高いせいか2月末に咲く筈のカラ-の花か咲いている

一度に数本の花が見えるので驚き 早速花を切り取っていけてみた

生けてみると 目の前に春が来ているような錯覚 春の情景や感触がわいて

一瞬 春の息吹に包まれる 春はいいなぁ、、、と思う

 

春はまだまだ遠い 今は1月下旬

春一番」が吹いた情報もあったようだが さだかではない

今日の雨と強い風が春一番ではないだろうか

 

人が少なくなる里 でも、、、

f:id:kamihusenkun:20200122182625j:plain


f:id:kamihusenkun:20200122182658j:plain

人口減少と言われる今 確かにこの里もこの4,5年で人が少なくなった

小さな里だから、居なくなった人は皆知り合いでありどこかで繋がりがあった

中には私が推進してきた「桜の会」のメンバ-も5,6人いた

 

ぼんぼりを灯してたき火をたき皆寄り合って飲んで歌い楽しい一時を過ごすのが

楽しみであった 私より若い連中であっただけに、今思うと惜しい人たちだった

自分の庭に植えた桜が年ごとに大きくなり「何時この下に友達を誘ってのめるかなぁ」

それが楽しみと言ったK君はなくなって数年になる

 

私に意見を話してくれたS君は植えた一山の桜をみて実に満足そうに、

「あと5年もしたら、、、」といった

桜の仲間は桜の成長をみないまま去って行った

私も力がぬけた 

 

だがその一方で若い人達も増えてきた

都会で働いていた若者達 田舎に住みたくて移住してきた人達

しかもその人等は積極的にこの里に同化してくれている

例えば 氏神様のお祭りに参加したり この里の習慣に慣れたりである

 

そして次第にこの里の中心メンバ-になりつつである

PTAのメンバ-といえば若い年輩になる

彼らがやがては 花を植えたり桜を大切にしてくれたら

里には再び明るい希望が見えてくる筈だ、、、と

ヤツデは花材として面白い

f:id:kamihusenkun:20200117183033j:plain


f:id:kamihusenkun:20200117182958j:plain

ヤツデは大好きな花材です

今でも使えるがもう少し先の早春がいい

早春には気温もあがり実が膨らんで立派になる

 

数年前にみごとなヤツデに出逢いそれを幾日もいけた

葉の長い茎は思い切り長いので生けても面白い作品になる

葉の変形したようなデザインはモンステラにも似て

独特だ

 

私は飽くことなく生け続けた

いろんな生け方をしている間に「こんな使い方でこんな雰囲気を

だせるんだ」と新しい局面を発見したことだった

夏を過ぎる頃からヤツデの葉は黄変に向かう

 

日に日に黄色が深まっていくのは、みていて楽しくもある

やがて金色に変わったとき再度生け花に使った

色が鮮明になれば主張も一段と強く迫ってくる

いい花材は一年を通して考えるとその植物の多様な面を

みられて面白い

子供の祈りは天に届く

f:id:kamihusenkun:20200116184431j:plain


f:id:kamihusenkun:20200116184340j:plain

ラニュウムの葉 外来種の葉 白バラ

 

親の苦痛を子供が一心に祈ればその祈り(願い)は必ず天に通ずるとのことを

子供の頃よく聞かされた このことは当時友達同士のあいだでもよくささやかれていた

大東和戦争が終結した時私は小学3年生だった

これからは民主主義 皆自由だと叫ばれたのはいいのだが その反面も大きかった

 

学校は荒れて生徒同士もいがみ合い暴力事件は毎日繰り返された

そして「民主主義 自由だ」と平気な顔をしていた

勉強がよくできてクラスのリ-ダ-格だった秀才達は毎日悪い仲間に呼び出された

A君 痛められた顔を両腕でかくしている あの仲間にやられたようだ

B君 シャツが汚され破れている 悔しそうである

 

そんな状況が続きクラス内から明るさが消えていった

特にA君B君から生気がなくなる

ある日A君が明日の放課後に記念碑の森に呼び出された情報を入手した

「おい、、、どうする」クラス内の仲間数人で秘密裏に打ち合わせた

だが わるいなかまを統括しているK君には体力腕力 闘争心では劣るものばかりだ

 

名案はない 私は密かに「よし神様に御願いしてみよう」と思った

記念碑の森は学校の外にあり常時人目の届かない場所になっている

明日その森に人が集まり掃除が始まる様子をふと思い 空を見上げて

神様御願いしますと繰り返して熱心祈った

 

その日の放課後 悪者仲間のc君がほかに3人連れで誘いに来た

A君はしょぼくれて彼らについて行った

 

森に近づくと森の中がざわめいていた 大勢の人が集まり何事かが

ありそうだ 仲間の足が止まりC君がA君に向かって

「おいAよ 今日はKも居ないしお前早く帰れよ」といった

次の日にA君が私たち数人に昨日のことを話してくれた

へぇ、へぇ、へぇ、、、、おかしいね、、と私

 

一番痛いのは、松と剣山ね、、、、

f:id:kamihusenkun:20200114141133j:plain


f:id:kamihusenkun:20200114141219j:plain

花屋の店内で一人遊びをしていた長男は突然

「一番痛いのは、松と剣山ね、、、」かたことながら実に真顔で

訴えてきた

「どれどれ 痛かったね」私は子供を抱き上げながら、その指をくわえた

柔らかい指先には針の衝撃の型がある

 

両親は忙しく、当然ながら一人遊びの中で店内を捜索したのだろう

松葉を触り剣山にも興味一杯で 毎日毎日体験を積んでいる

疲れるとソファ-でいつの間にか眠っていた

随分昔の思い出 決して忘れることの出来ない いじらしく、又あたたかい日々

 

当時は生花店時代 お花の稽古が未だ主流だった

それからフラワ-ショップ フロ-リスト 時の流れとともに

仕事の内容も変わってきた

成長の時代を駆け上がろうと勇んだ親たち平成の後半から令和に

かけては横ばいの今、、、

 

穏やかだった昭和と平成、、、花屋の日々が地道でもいい楽しく

平和であってほしい 隠居の身は静かによくあれかしと

ただただ祈るのみ